桜井:
 ストリーミング再生*についての話しとかは?

池上:
 そうですねえ。
 ストリーミングっていうのとはちょっと違う、技術的な話しになりますけど、今回のものは、かなり無理なことを言ったんだけど、研究開発課*が頑張って作ってくれましたね。
 最初は「ハードウェアストリーム」*っていうものを使っていたんですけど、それだと、桜井さんが入れたいと考えているものが、ゲームキューブのディスクに入りきらないっていう状態になってしまって。
 それで開発の途中から、少しの容量でできる「プログラムストリーミング」*っていう技術のアイディアが出てきたんです。
 それが2001年の9月頃だったんですけど、研究開発課のスタッフにお願いをして、彼らも「なんとかやりましょう」って言ってくれて、作ってくれたんですよね。

安藤:
 すばらしい。

池上:
 すばらしいですよね。
 だから、BGMもストリーミングなんだけどループ再生ができて、しかも少ない容量でできているんですよ。

酒井:
 いや、全然わからないですね、ループポイントは。
 スマブラ拳の投稿でも、「今回は内蔵音源ですか?」って聞いてくる人がいるものね。

池上:
 曲をいつまで鳴らしていてもフェードアウトしませんからね。
 ストリーミングなんだけどループしていますからね。
 それで桜井さんに、「この技術って自慢できますよね」って言ったんだけど、「いやあ、自慢できるかというと、もう他でもやっているし」って言われて、ちょとがっかりしたんですけど(笑)。

桜井:
 ゴメン、でも、そういう技術的なことって、すでに他でやられているケースって多いからね。

池上:
 でも、あの技術ができていなかったら、映像特典のムービーは入れられなかったし、*曲もいくつか削る事態になっていたはずですからね。

桜井:
 そうならなくて、よかったよねえ。


- 10/11 -